
せせらぎ房
こんにちは、せせらぎ房です。アイデアを考える時どうしても、同じような視点になってしまうことがありますね。そんな場合にTRIZの切り口を用いて、全く違う視点から考えてみることも効果的です。
この記事のポイント
- TRIZの発明原理「併合」とは、複数の物体や機能を統合し、一つのシステムとして動作させる考え方です。
- ITサービスに適用すると、ユーザー体験の向上や業務効率化につながる革新的なサービスが生まれます。
- この記事では、「併合」原理を活用したITサービスの具体例を紹介します
統合プラットフォームの活用

一元化による利便性向上
「併合」の原理を活用し、複数の関連する機能を統合したプラットフォームを構築することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させることが可能です。例えば、以下のような統合が考えられます。
ビジネスツールの統合
- メール、カレンダー、ドキュメント管理、プロジェクト管理を一つのプラットフォームに統合することで、作業の効率化が図れます。
- 例: Microsoft 365やGoogle Workspaceのように、異なるアプリを連携させることでシームレスな業務遂行を実現。
ECサイトとCRMの統合
- オンラインショップと顧客管理システム(CRM)を一体化し、購入履歴や問い合わせ履歴を基にパーソナライズされた顧客対応を実現。
- 例: ShopifyがCRM機能を持つアプリと連携し、マーケティング施策を最適化。
IoTデバイスの連携によるスマート化

スマートホームや工場の最適化
IoTデバイスの「併合」によって、複数の機器を連携させ、より快適で効率的な環境を実現できます。
スマートホームの統合
- 照明、エアコン、エンターテイメントシステムを一つのアプリで制御。
- 例: Amazon AlexaやGoogle Homeが家電を統合し、音声操作で一括管理可能。
工場のスマートオートメーション
- 生産ラインの各機器を連携させ、リアルタイムで状態を監視し、効率を最適化。
- 例: スマートファクトリーでIoTセンサーを活用し、異常検知や予知保全を実現
データ分析とAIの統合

企業の意思決定をサポート
複数のデータソースを統合し、AIを活用することで、より深い洞察を得ることができます。
マーケティング分析の高度化
- SNS、販売データ、カスタマーサポートのログを統合し、消費者の動向を分析。
- 例: AIを活用した顧客セグメンテーションにより、ターゲット広告を最適化。
医療データの統合
- 患者の診療履歴、検査データ、生活習慣データを統合し、AIが疾病リスクを予測。
- 例: IBM Watsonが医療機関のデータを分析し、診断の精度向上を支援

せせらぎ房
「併合」の考え方で、今まではないサービスの組み合わせを考えることで、新しいサービスを考え出すきっかけになる場合もあります。
新しいサービスの組み合わせ
AIコンシェルジュとサブスクリプション管理の統合
個人のライフスタイル最適化
- AIコンシェルジュが、ユーザーのサブスクリプション(動画配信、音楽、ジム、食品デリバリーなど)を管理し、最適なプランを提案。
- 例: ユーザーの利用状況を分析し、不必要なサブスクを自動解約したり、よりお得なプランを推薦。
運動データと健康保険の統合
健康管理の新サービス
- スマートウォッチやフィットネストラッカーから得られる運動データを健康保険と統合し、アクティブな生活を送ると保険料が割引される仕組み。
- 例: 健康的なライフスタイルを促進することで、医療費の削減にも貢献。
ゲームと学習の統合
楽しく学べる学習体験
- ゲーム要素を組み込んだ学習プラットフォームを開発し、楽しみながら知識を習得できるシステム。
- 例: 教育系アプリがRPGゲームのような進行システムを持ち、クイズや課題をクリアすることでレベルアップ。
まとめ

TRIZの「併合」原理をITサービスに適用することで、分散していた機能を統合し、ユーザーにとってより便利で効率的な体験を提供できます。特に、統合プラットフォーム、IoTデバイスの連携、データ分析とAIの活用は、今後のIT業界において重要な役割を果たすでしょう。
この原理を活用して、新たなITサービスのアイデアを考えてみてはいかがでしょうか?