オズボーンのチェックリストで発想を広げる

アイデア創発
せせらぎ房
せせらぎ房

こんにちは、せせらぎ房です。旅行にいく時に何を持っていくか、自然にチェックリストを使ったりしますね。何かを考える時にチェックリストというのはとても便利なものです。ということで・・・・今回は、アイデアの発想を広げるオズボーンのチェックリストについてです。

  1. この記事のポイント
  2. オズボーンのチェックリストとは?
  3. 各視点の具体例
      1. 1.転用:他の使い道はないか?
      2. 2.応用:他に似たものはないか?
      3. 3.変更:変えてみたらどうか?
      4. 4.拡大:大きくしたらどうか?
      5. 5.縮小:小さくしたらどうか?
      6. 6.代用:他のもので代用できないか?
      7. 7.再配置:入れ替えてみたらどうか?
      8. 8.逆転:逆にしてみたらどうか?
      9. 9.結合:組み合わせてみたらどうか?
  4. テーマ別の事例
      1. 文房具のペンについて
          1. 1. 転用(Put to other uses)
          2. 2. 応用(Adapt)
          3. 3. 変更(Modify)
          4. 4. 拡大(Magnify/Minify)
          5. 5. 縮小(Magnify/Minify)
          6. 6. 代用(Substitute)
          7. 7. 再配置(Rearrange)
          8. 8. 逆転(Reverse)
          9. 9. 結合(Combine)
      2. 「食パン」の例について
          1. 1.転用(Put to other uses)
          2. 2.応用(Adapt)
          3. 3.変更(Modify)
          4. 4.拡大(Magnify/Minify)
          5. 5.縮小(Magnify/Minify)
          6. 6.代用(Substitute)
          7. 7.再配置(Rearrange)
          8. 8.逆転(Reverse)
          9. 9.結合(Combine)
      3. 「スマートフォン」の例
          1. 1. 転用(Put to other uses)
          2. 2. 応用(Adapt)
          3. 3. 変更(Modify)
          4. 4. 拡大(Magnify/Minify)
          5. 5. 縮小(Magnify/Minify)
          6. 6. 代用(Substitute)
          7. 7. 再配置(Rearrange)
          8. 8. 逆転(Reverse)
          9. 9. 結合(Combine)
      4. 「旅行」に関わるビジネスの事例
          1. 1. 転用(Put to other uses)
          2. 2. 応用(Adapt)
          3. 3. 変更(Modify)
          4. 4. 拡大(Magnify/Minify)
          5. 5. 縮小(Magnify/Minify)
          6. 6. 代用(Substitute)
          7. 7. 再配置(Rearrange)
          8. 8. 逆転(Reverse)
          9. 9. 結合(Combine)
  5. まとめ

この記事のポイント

  • オズボーンのチェックリストは、9つの視点からアイデアを生み出す発想法
  • 具体的な事例を交えながら、各視点の活用方法を解説
  • 製造現場や商品開発など、さまざまな分野での応用が可能

オズボーンのチェックリストとは?

オズボーンのチェックリストは、ブレインストーミングの提唱者であるアレックス・F・オズボーン氏が考案した発想の視点をまとめたものです。​この手法は、9つの視点からアイデアを導き出すことで、創造的な思考を促進します。​特に、既存の製品やサービスの改善、新商品の開発、問題解決など、さまざまな場面で活用されています。

オズボーンのチェックリストは、以下の9つの視点で構成されています。

  1. 転用:他の使い道はないか?
  2. 応用:他に似たものはないか?
  3. 変更:変えてみたらどうか?
  4. 拡大:大きくしたらどうか?
  5. 縮小:小さくしたらどうか?
  6. 代用:他のもので代用できないか?
  7. 再配置:入れ替えてみたらどうか?
  8. 結合:組み合わせてみたらどうか?

各視点の具体例

1.転用:他の使い道はないか?

既存の製品や技術を、別の用途に活用できないかを検討します。たとえば、電子レンジは、もともと軍事用レーダーの研究中に発見されたマイクロ波の加熱効果を、食品加熱に転用したものです。

また、医療機器で使われていたセンサー技術が、スポーツのウェアラブルデバイスに応用されています。これにより、パフォーマンス管理や健康管理が行えるようになりました。

2.応用:他に似たものはないか?

他の分野や過去の事例から、類似のアイデアや手法を取り入れることを検討します。たとえば、コウモリの超音波利用をヒントに、レーダー技術が開発されました。

また、自然界からの着想を得る「バイオミミクリー」の考え方もこの視点に通じます。新幹線の先頭車両がカワセミのくちばしの形状を模して設計された事例があります。

3.変更:変えてみたらどうか?

色、形、音、匂い、意味、動きなど、製品やサービスの特性を変更することで、新たな価値を創出できるかを考えます。例えば、書籍の装丁を変えて販売することで、販売数を再度伸ばすなどがあります。

また、香りのある文房具や、音楽が流れるポストカードなど、感覚的な要素を追加することで、既存の製品が新たな市場で注目されるようになります。

4.拡大:大きくしたらどうか?

サイズ、時間、頻度、強度などを拡大することで、新たなニーズに応えられるかを検討します。スマートフォンの画面サイズを大きくすることで、タブレットとの中間モデルが生まれたように、拡大は新市場の創出に繋がります。

他にも、サービスの提供時間を24時間体制にすることで、コンビニエンスストアは利便性を高めました。

5.縮小:小さくしたらどうか?

製品やサービスを小型化、軽量化、省略することで、利便性や新たな市場を開拓できるかを考えます。ミラーレスカメラは、従来の一眼レフカメラからミラーを省略し、小型化を実現しました。

また、コンパクトカーやミニマルな家電製品は、都市部の限られた空間にフィットし、ニーズに応える商品として人気です。

6.代用:他のもので代用できないか?

材料、プロセス、場所、アプローチなどを他のもので代用することで、コスト削減や性能向上を図れないかを検討します。たとえば、石油由来のプラスチックを環境に優しい生分解性素材に変更することが考えられます。

また、外食チェーンが人手不足を補うために、タブレットでの注文システムを導入した例もあります。代用の視点は、省人化にも寄与します。

7.再配置:入れ替えてみたらどうか?

要素や順序、レイアウトを再配置することで、新たな効果や価値を生み出せないかを考えます。オフィスの配置をフリーアドレス化し、業務の効率化を図ることができます。

さらに、レストランのテーブル配置を変えることで、回転率を上げたり、顧客同士のプライバシーを確保する工夫もあります。

8.逆転:逆にしてみたらどうか?

視点や役割を逆転させることで、新たなアイデアや解決策を見出せないかを検討します。​例えば、製品の無料提供から始め、後で課金する「フリーミアム」モデルを導入することができます。

他にも、顧客に製品のカスタマイズをさせることで、企業側の負担を減らす「DIY型ビジネスモデル」も逆転の発想です。

9.結合:組み合わせてみたらどうか?

複数のアイデアや要素を組み合わせることで、新たな価値を創出できないかを考えます。コーヒーショップと書店を組み合わせた「ブックカフェ」などは、その代表的な例です。

さらに、旅行とボランティア活動を融合させた「ボランティアツーリズム」や、仕事と観光を組み合わせた「ワーケーション」など、結合の可能性は多くあります。

せせらぎ房
せせらぎ房

チェックリストを製品・サービスに適応して、製品やサービスの機能拡大を目指す例を考えてみましょう

テーマ別の事例

文房具のペンについて

1. 転用(Put to other uses)
  • ペンを絵画の道具として使う。
  • ペンを装飾品として使う。(髪飾り、ブローチなど)
  • ペンのインクを使って、布に模様を描く。
2. 応用(Adapt)
  • 筆ペンのように、筆の特性を持つペンを作る。
  • タブレット端末で使用できるデジタルペンを作る。
  • 万年筆のインク補充システムを、他のペンにも応用する。
3. 変更(Modify)
  • ペンの形状を、三角形や六角形にする。(握りやすくする)
  • ペンの色を、光る素材や温度で色が変わる素材にする。
  • ペンのインクの匂いを、アロマの香りにする。
4. 拡大(Magnify/Minify)
  • 巨大なペンを作り、壁などに絵を描けるようにする。
  • インクの容量を増やし、長時間使えるペンを作る。
  • 極細のペン先を作り、細かい文字や絵を描けるようにする。
5. 縮小(Magnify/Minify)
  • ペンをミニチュア化し、キーホルダーやアクセサリーにする。
  • ペン先を小さくし、より細かい文字が書けるようにする。
  • ペンの部品を減らし、シンプルな構造にする。
6. 代用(Substitute)
  • インクの代わりに、植物の抽出液を使う。
  • ペンの素材を、プラスチックから竹や木などの自然素材にする。
  • 電気の力で文字を書くペンを作る。
7. 再配置(Rearrange)
  • ペンのインクと芯を交換できるようにする。
  • ペンのキャップと本体を磁石で接続する。
  • インクが出る方向を変えられるペンを作る。
8. 逆転(Reverse)
  • 書いた文字が消えるペンを作る。
  • ペン先が引っ込むのではなく、飛び出すようにする。
  • インクが出るのではなく、吸い込むペンを作る。(汚れた場所を掃除できる)
9. 結合(Combine)
  • ペンと定規を組み合わせた多機能ペンを作る。
  • ペンとUSBメモリを組み合わせたデジタル文房具を作る。
  • ペンとカメラを組み合わせ、書いたものをデータ化できるペンを作る。
せせらぎ房
せせらぎ房

次は、ちょっと変わった事例。食パンの調理方法について考えてみましょう。食パンはいろいろな使い方がありますね。

「食パン」の例について

1.転用(Put to other uses)
  • パンの耳を乾燥させてクルトンにする。
  • パンを器にして、グラタンやシチューを入れる。
  • パンを乾燥させて、消臭剤として使用する。
2.応用(Adapt)
  • 米粉を混ぜて、和風のパンを作る。
  • 地域の特産物を混ぜて、ご当地パンを作る。
  • ヨーロッパの製法を取り入れて、高級パンを作る。
3.変更(Modify)
  • パンの色を、野菜や果物を使ってカラフルにする。
  • パンの形を、動物やキャラクターにする。
  • パンに、ハーブやスパイスを練り込む。
4.拡大(Magnify/Minify)
  • 巨大なパンを作り、イベントなどで提供する。
  • パンの厚みを増やし、食べ応えのあるパンにする。
  • パンのサイズを小さくし、子供や高齢者でも食べやすくする。
5.縮小(Magnify/Minify)
  • パンを薄くスライスし、ラスクやチップスにする。
  • パンの形を小さくし、一口サイズにする。
  • パンの材料を凝縮し、高栄養価のパンにする。
6.代用(Substitute)
  • 小麦粉の代わりに、大豆粉や米粉を使う。
  • バターの代わりに、ココナッツオイルやオリーブオイルを使う。
  • 砂糖の代わりに、蜂蜜やメープルシロップを使う。
7.再配置(Rearrange)
  • パンの層を増やし、ミルフィーユのようなパンにする。
  • パンの形を筒状にし、中に具材を詰められるようにする。
  • パンの表面に、メッセージや絵柄を描けるようにする。
8.逆転(Reverse)
  • パンの耳を主役にしたパンを作る。
  • 焼く前のパン生地を、デザートとして提供する。
  • パンを冷やして、アイスのようにして食べる。
9.結合(Combine)
  • パンとジャムを組み合わせ、サンドイッチの形にする。
  • パンとケーキを組み合わせ、ハイブリッドスイーツを作る。
  • パンとスープを組み合わせ、新しい食事スタイルを提案する。
せせらぎ房
せせらぎ房

現実的な事例としてスマートフォンの応用例についても、発想を広げてみましょう

「スマートフォン」の例

1. 転用(Put to other uses)
  • スマートフォンのカメラ機能を活用し、監視カメラとして使用する。
  • スマートフォンのライト機能を活用し、非常用照明として使用する。
  • スマートフォンの処理能力を活用し、家庭用サーバーとして使用する。
2. 応用(Adapt)
  • スマートフォンのタッチパネル技術を、家電製品のリモコンに応用する。
  • スマートフォンの位置情報サービスを、子供や高齢者の見守りサービスに応用する。
  • スマートフォンのAR機能を、教育や医療の現場に応用する。
3. 変更(Modify)
  • スマートフォンの形状を、折りたたみ式や巻き取り式にする。
  • スマートフォンの材質を、環境に優しい生分解性プラスチックにする。
  • スマートフォンのインターフェースを、音声やジェスチャーで操作できるようにする。
4. 拡大(Magnify/Minify)
  • スマートフォンのディスプレイを大型化し、タブレット端末との境界線をなくす。
  • スマートフォンのバッテリー容量を増やし、1週間充電不要にする。
  • スマートフォンのカメラ機能を強化し、プロ並みの写真や動画を撮影できるようにする。
5. 縮小(Magnify/Minify)
  • スマートフォンの機能を、スマートウォッチやスマートグラスに集約する。
  • スマートフォンの部品をモジュール化し、自分で機能をカスタマイズできるようにする。
  • スマートフォンの通信機能を、超小型の通信チップに組み込む。
6. 代用(Substitute)
  • スマートフォンのディスプレイを、ホログラム投影にする。
  • スマートフォンの操作を、脳波や生体信号で代替する。
  • スマートフォンの充電を、ワイヤレス給電や太陽光発電で代替する。
7. 再配置(Rearrange)
  • スマートフォンのカメラとディスプレイの位置を、自由に変えられるようにする。
  • スマートフォンのアプリを、使用頻度や時間帯によって自動的に整理する。
  • スマートフォンの通信機能を、複数の通信キャリアに対応させる。
8. 逆転(Reverse)
  • スマートフォンのディスプレイを、内側に向けて折りたためるようにする。
  • スマートフォンで情報を取得するだけでなく、情報を提供する側に立てるようにする。
  • スマートフォンを、個人の情報を管理するだけでなく、共有するツールとして活用する。
9. 結合(Combine)
  • スマートフォンとAIアシスタントを組み合わせ、個人の秘書のように活用する。
  • スマートフォンとVR/AR技術を組み合わせ、仮想空間でのコミュニケーションを可能にする。
  • スマートフォンと生体センサーを組み合わせ、健康管理や医療診断を可能にする。
せせらぎ房
せせらぎ房

最後に旅行に関わるビジネスの発想をチェックリストを用いて広げてみましょう

「旅行」に関わるビジネスの事例

1. 転用(Put to other uses)
  • 旅行で得た映像や写真を、VRコンテンツとして再利用する。
  • 旅行で集めた地域の特産品を、オンラインショップで販売する。
  • 旅行で体験した文化や技術を、ワークショップやイベントで共有する。
2. 応用(Adapt)
  • 海外の旅行スタイルを、国内旅行に応用する。
  • アニメやゲームの聖地巡礼を、地域活性化の観光資源に応用する。
  • 高齢者向けの旅行サービスを、バリアフリー観光に応用する。
3. 変更(Modify)
  • 旅行の移動手段を、電気自動車や自転車などの環境に優しいものにする。
  • 旅行の宿泊施設を、古民家やゲストハウスなどの個性的なものにする。
  • 旅行の食事を、地元の食材を使った創作料理やB級グルメにする。
4. 拡大(Magnify/Minify)
  • 旅行の体験を、長期滞在やワーケーションに拡大する。
  • 旅行の参加者を、オンラインで募集し、交流を深める。
  • 旅行の情報を、多言語対応のWebサイトやアプリで発信する。
5. 縮小(Magnify/Minify)
  • 旅行の目的地を、近場の穴場スポットに絞り、ディープな体験をする。
  • 旅行の予算を抑え、格安旅行や一人旅を楽しむ。
  • 旅行の荷物を最小限にし、身軽な旅行をする。
6. 代用(Substitute)
  • 旅行の計画を、AIやコンシェルジュに代行してもらう。
  • 旅行の案内を、ARやVRで提供する。
  • 旅行の記念品を、現地の職人の手作り品やオンラインギフトで代用する。
7. 再配置(Rearrange)
  • 旅行のスケジュールを、自由気ままなスタイルにする。
  • 旅行の移動手段を、現地で調達したレンタカーやシェアサイクルにする。
  • 旅行の宿泊先を、民泊やキャンプ場など、多様な選択肢から選べるようにする。
8. 逆転(Reverse)
  • 旅行者が、現地の人に文化や技術を教える体験をする。
  • 旅行者が、現地の人と一緒に地域課題に取り組むボランティア旅行をする。
  • 旅行者が、現地の人に自宅を貸し出し、交流を深めるホームステイをする。
9. 結合(Combine)
  • 旅行と趣味を組み合わせ、写真撮影旅行やグルメ旅行などのテーマ旅行をする。
  • 旅行と学びを組み合わせ、語学留学や文化体験をする。
  • 旅行と仕事を組み合わせ、ワーケーションやサテライトオフィスを利用する。

まとめ

オズボーンのチェックリストは、アイデア発想の枠を広げるための有効な手段です。それぞれの視点は、単体でも強力な効果を発揮しますが、複数の視点を組み合わせて考えることで、さらに深く多面的なアイデアが生まれます。

ビジネスにおいてはもちろん、教育、医療、日常生活の中でも活用できる汎用性の高い発想法です。アイデアが行き詰まったときの「道しるべ」として、ぜひこのチェックリストを活用してみてください。

タイトルとURLをコピーしました