生成AIを用いて、ビジネスモデル特許を考える

アイデア創発
せせらぎ房
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こんにちは、せせらぎ房です。今回は、生成AIを用いてビジネスモデル特許のアイデアを考えてみたいと思います。

この記事のポイント

  • 生成AI(ChatGPT)を用いたアイデアの発想方法
  • アイデアを具体化する観点
  • ビジネスモデル特許として考えるには?

ビジネスモデル特許とは

ビジネスモデル特許は、ビジネスモデルを実現するための新規なIT技術などを活用した発明に対して与えられる特許です。ビジネスモデルそのものに独占権が付与されるわけではありませんが、そのビジネスに不可欠なコンピュータソフトウェアなどに特許を与えることで、間接的にビジネスモデルを保護する効果が期待できます。

ビジネスモデル特許は、通常の特許と同じように、発明であること、新規性・進歩性があること、産業上の利用可能性があること、先願であること、などが求められます。特にITシステムを利用した仕組みであることが大切です。

ビジネスモデル特許のアイデアを考える

せせらぎ房
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アイデアを考える際、全くのゼロから始めるのではなく、既存のアイデアを起点とすることがあります。この起点を特許として捉えてみます。ある特許に基づいて、その応用範囲を検討していく過程で、全く新しいアイデアが生まれるかもしれません。

そこで、アイデアのきっかけを作り出すために生成AIを活用しました。事前にChatGPTにアイデアの広げ方について教えてもらい、特許からアイデアの応用範囲を考察していきます。

以下の特許を起点として、アイデアを創出します。

【特許番号】特許第7611452号
【発明の名称】アプリケーションプログラム、決済システム、および端末装置の制御方法
【特許権者】PayPay株式会社
【要約】
【課題】利用者が決済完了画面から電子決済の詳細を確認することができるアプリケーションプログラム、決済システム、および端末装置の制御方法を提供すること。
【解決手段】電子決済サービスを提供する決済サーバとネットワークを介して通信可能な端末装置に、電子決済の決済金額を含む決済情報を前記決済サーバへ送信させ、前記電子決済が完了したことを示す決済完了通知を前記決済サーバから受信させ、前記決済完了通知に応じて、前記決済金額の決済方法の内訳、前記電子決済に使用された特典、前記電子決済に適用された特典、および前記電子決済に応じた提案情報のうちの少なくとも一つを含む決済完了画面を、前記端末装置の表示部に表示させる、アプリケーションプログラム。
せせらぎ房
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選択した発明は、近年公開の中から選択しました。発明の要約をインプットとして、あらかじめ作成したプロンプトとChatGPTに入力します。

【発明の要約】
電子決済完了画面に、支払方法の内訳や特典情報、関連提案情報を表示することで、決済の透明性と利便性を高めるアプリケーションプログラム。

□支払内訳を段階的に開示するUI
モバイル決済アプリ
決済完了画面において、まず総額だけを表示し、ユーザーが段階的に内訳や使用特典を開示できるようにすることで、シンプルなUIと詳細の両立を実現する構成。

□ポイントを代替支払として可視化
QRコード決済アプリ
支払金額の中でポイントや割引券が占める割合を色分け表示することで、現金やクレカとのバランスが直感的に把握できるインターフェースを提供。

□決済履歴を並び替えて提示
家計簿連携アプリ
最新・金額順・特典利用ありなど複数の並び替えオプションで決済履歴を提示し、ユーザーの目的に応じた閲覧性を実現。

□通勤時の支払いと連動
交通系ICカードアプリ
通勤時に使われる支払いと他の買い物支払いを紐づけ、移動時間に関連するプロモーションを提示する連携設計。

□特典をシェアして贈れる機能
ECモールアプリ
決済で得た特典を家族や友人にギフトとしてシェアできる機能を搭載し、特典の再利用価値を向上させる。

□情報を裏返しに表示
レシート閲覧アプリ
通常の支払情報と別に「特典で得した金額」や「今後使えるクーポン」などを裏面風に切り替えて表示するUIを導入。

□タップで決済内容を即確認
スマートウォッチ連携アプリ
通知からワンタップで決済詳細にジャンプできる軽量UIを実装し、決済確認の即時性を強化。

□購入時に栄養情報も表示
スーパーの決済アプリ
決済完了画面に購入食品のカロリーや栄養素情報も併記することで、健康意識の高いユーザーへの付加価値を提供。

□重要でない支出を省いて表示
ミニマル家計管理アプリ
不要なサブスクや小額の定期支出は非表示にし、重要な買い物のみをハイライトする構成で、視認性を高める。

□決済時間をブロック表示
 店舗スタッフ向け管理アプリ
 決済時間を時間帯で区切り、ピーク帯の混雑や特典利用傾向を分析しやすくする構成。

□特典に応じて素材変更UI
ファッションECアプリ
特典内容に応じて背景素材やテーマカラーが動的に変化するUIで、視覚的なフィードバックを強化。

□類似購入履歴と比較表示
ネットショッピングアプリ
過去の類似購入と金額・特典内容を比較する履歴機能を搭載し、ユーザーの購入判断に寄与。

□決済履歴を時系列で逆表示
 サブスク管理アプリ
 過去の支払いを最新から遡る形式ではなく、最初の契約から順に見せることで、長期利用時の意識を高める構成。

□決済情報の形状を切替え
教育機関の学費アプリ
リスト・円グラフ・棒グラフなど決済内訳の視覚的形式を切り替え可能とし、教育機関の管理性と透明性を向上。

□おすすめ購入品を加えるUI
ポイント還元アプリ
特典利用後の決済完了画面に、還元ポイントで購入可能なおすすめ商品を自動で提示するアップセル構成。

□目的別に支払い分類
旅行計画アプリ
宿泊費・食費・交通費など目的に応じて支払いを分類・表示し、旅費管理のしやすさを向上。

□支払い項目を省略表示
カフェチェーンアプリ
通常表示される明細の一部(例:0円の割引など)を自動的に省略し、ユーザーの閲覧負荷を軽減。

□決済内訳を回転表示
スマホ決済端末
画面スワイプで支払方法の詳細・特典利用履歴・関連商品提案などがスライド式に回転するUI構成。

□提案情報と他商品を組合せ
クロスセルECサイト
決済後に表示される提案情報と在庫状況を基に、相性の良い商品セットを提示するクロスセル機能。

□特典情報を他と合体表示
ポイント合算アプリ
複数店舗やサービスで取得した特典をひとつの画面に合体して表示し、活用可能な範囲を一目で把握可能とする設計。

アイデアの検討

せせらぎ房
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創出されたいアイデアの中には、すでに存在している機能も含まれますが、これらをヒントにしてアイデアをさらに拡張できそうです。

以下のアイデアを取り上げて、考察してみましょう。

□目的別に支払い分類
旅行計画アプリ
宿泊費・食費・交通費など目的に応じて支払いを分類・表示し、旅費管理のしやすさを向上。

発明を元にしたストーリーの作成

春の終わり、30代の会社員・恵美は、友人3人と京都への週末旅行を計画していた。旅のテーマは「癒しと美食」。
宿は町家を改装した人気のゲストハウス、食事はミシュラン掲載の和食店、移動はできるだけローカル線を使うという贅沢な小旅行だ。

旅行前に恵美が使い始めたのが、「トラベルポケット」という旅行専用の支出管理アプリだった。
このアプリは、宿泊費・食費・交通費・お土産代・体験費など、目的別に支払いを自動で分類・表示してくれるのが最大の特徴。
恵美は友人たちとの支払いをアプリで記録しながら、それぞれのカテゴリごとに自動で整理されていくのを見て、「これなら予算管理も思い出も残せる」と感じていた。

旅行中、食費が予想よりも高くなっていることに気づいた恵美は、翌日のランチをカフェの軽食に変更。
一方、交通費が想定より少なかったため、浮いた分で夜に和菓子作り体験を追加で予約。
旅先で支出のバランスを見ながら判断できたことで、心の余裕も増していった。

帰宅後、アプリに残された支出のグラフと写真付きの明細を見返しながら、「この旅、すごく良い選択ができたな」と満足げに微笑んだ。
“お金の使い方”が旅の充実度に直結することを、恵美は初めて実感したのだった。

旅行は計画も思い出も、そして支出管理も含めて楽しむ時代へ。
「トラベルポケット」は、そんな新しい旅のスタイルを支えるアプリとして、多くの旅人に広がり始めている。
せせらぎ房
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発明の機能を元に、利用シーンのストーリーを作成してみました。このストーリーもChatGPTに支援をしてもらっています。この利用シーンを元に、発明としての説明も作成してもらいましょう。

本発明は、旅行における支出管理の利便性と視認性を向上させることを目的とした、目的別分類機能を備えた旅行計画アプリに関するものである。

従来の電子決済アプリや家計簿アプリにおいては、旅行における複数カテゴリの支出(例:宿泊費、食費、交通費、体験費用など)が一括で記録され、ユーザーが目的ごとに支出状況を把握しづらいという課題があった。本発明では、決済完了時に取得される取引情報をもとに、AIまたはあらかじめ設定されたルールにより、支払いを自動的にカテゴリ分類する機能を備える。これにより、ユーザーは旅行中・旅行後を問わず、自身の支出状況を「目的別」に視覚的に確認することが可能となる。

さらに、本アプリケーションは、カテゴリごとの支出比率の可視化や、予算超過時のリアルタイム通知、カテゴリ単位での履歴閲覧機能などを含み、旅行計画の調整や旅費管理の合理化に資する。特に、旅先での臨機応変な支出判断を支援する構成となっており、旅行体験の質と満足度を高める効果を有する。
せせらぎ房
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どうでしょうか。ビジネスモデル特許の発明っぽくなったと思います。この発明の説明に加えて以下のような点を特許のポイントとできるかもしれません。

  • 適切に分けられた予算に対して、あらかじめご褒美としての予算を別途蓄えておき、旅行中に節約できた分を次の旅行の予算に自動で組み込む
  • 予算が足りなくなってきた場合に、無料で楽しめるアクティーを代わりに提案する
  • どの予算を節約するとどの予算が増えて、何がプラスしてできるようになるのかを候補を提示する

まとめ

既存の発明をインプットとして、生成AIを使いながら、新しい発明を考えてみました。発明を考えることでビジネスやアプリのヒントを得られるかもしれません。生成AIを用いた発明創出について、試してみてはいかがでしょうか。

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